郷土料理すみつかれの原点


  免疫学者の多田富雄氏の郷土料理「すみつかれ」に、生地のすみつかれを思い出した女房が、作ってくれたのは、大根を鬼おろしでおろし、三杯酢と油揚げ・煎り豆を混ぜた簡単なものである。
 いただいたすみつかれは、そのままいくらでも食べられるが、女房流では、かなりすっぱいので、そう際限なく食べられない。ご飯のおかずとして食べるのがいい。おかずはこれだけでいいような気もする。簡単に作れるではないか。
  多田氏は、松本忠久氏の「ある郷土料理一〇〇〇年」を紹介され、すみつかれの原点は、煎り豆に酢をかけた「酢ムツカリ」で、これが僧侶の教化行脚で伝播したものとしているという。
  そうすると、わが女房のものが原点に近いものだと思われる。三杯酢の濃度?で食べやすくなる。問題は、写真のような鬼おろしがあるかどうかだ。筑波山近辺では売られている。

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