郷土料理「しみつかれ」の怪
免疫学者の多田富雄氏が、故郷茨城県結城市あたりの郷土料理「すみつかれ」のことを新聞に書かれている。
「大量の大根おろしと人参に塩鮭のあらを混ぜ、後は節分の残りの煎り豆、油揚げと酒粕を加えてぐつぐつ煮込んだだけである」
いまが旬である。名前は「しみつかれ」といい、ちょっと違うが、そっくりなものを毎年隣家からいただいた。ご不幸があって、ことしは作られない。それでは、と女房が自家製を食べさせてくれるようである。
多田さんと、隣家の主婦と女房は、同じ近辺である。でも女房の話ではかなり違ったものができるようである。大根は、鬼卸という竹を削った卸板でざくざくおろす。油揚げ、煎り豆は同じだが、これに三杯酢を入れる。煮込みもしないし、これで完成だそうである。
手抜きというわけではないが、煮込まないとすると、大根おろしの三杯酢漬けのような気がする。とにかく作ってくれるのを待つことにする。