湧き水をうまいといって人は汲み


 市役所の環境保全課が確認した市内の湧水は、60数か所あるが、多量の水が出ているのは10数か所に過ぎない。湿っている程度の所も多い。近くの名戸ヶ谷湧水(上)と増尾湧水(下)は多量組である。雨が地下にしみこんだり、樹木の根付近に蓄えられたりして、時間をかけて地盤の割れ目から再び地表に現れるのが湧水だ。

 市内の湧水のうち、市が管理しているものもあるが、みんな借地である。名戸ヶ谷も、そのひとつで、地権者が亡くなり、水田が作られていたのに、いまは田植えもされず荒れている。そこに市がビオトープを作る計画をたてており、地元では田んぼを作って、再びホタルの里の復活を話し合っている。湧き出る水は小気味よく、汲みに来る人が多い。週末には行列が出来る。


 増尾城址公園には、4月にバーベキュウサイトが出来た。湧水は、すぐ下の森のふもとにあり、埋め込まれたビニール管から流れ出ている。ここにもビオトープを作り、年度内に整備するそうである。