逆井囃子
平成14年正月2日、逆井の浅間神社に集まった逆井囃子連中は、獅子舞とともに30軒近い家々を回る。朝早く、その出発前に、午年最初のパフォーマンスを見せてくれた。
初詣の人たちは、まだ来ない時間。
はなやかで、人の心をわき立たせるような、お囃子が静寂な境内に響く。
獅子舞は、皇孫殿下御誕生の垂れ幕の前で、左右上下に獅子頭を動かす。家々を回って、五穀豊穣、家内安全のありがたい祈願をする所作である。
お囃子は、大太鼓1、小太鼓2、横笛1、鉦1という構成。鉦には文政10年(1827)と刻まれており、江戸幕府11代の家斉の時代から打ち鳴らされてきたことになる。
小太鼓には先ぶち・後ぶちという打ち方があり、これが好評で、近隣に呼ばれて伝授してきたという。
獅子舞の1つの所作が終わり、お囃子が一息ついて、出発して行った。
再び静寂に戻った境内。神社は開け放され、灯明がともされている。
逆井囃子には、おかめ・ひょっとこが掛け合い漫才のような所作を見せる「仁羽(にんば)」というのがある。逆井中の創立20周年のとき、総合学習で習得した逆井囃子と公開されたが、いまは見る機会がない。
浅間神社の祭神は、ニニギノミコトの妃のコノハナサクヤヒメである。