お大師さま、ギックリ腰です


 送り大師の遍路さんが到着した2日、ふたつの札所を同行、お参りした。
 翌々日、ギックリ腰になった。お寺で灯明料もあげ、都合4ヶ所の賽銭箱にもあげた。それなのにギックリ腰!
 信仰薄き者の、野次馬的に2か所だけの遍路で歩き回ったためである。お大師さまはお見通しである。ただ、申しわけなかったのは賽銭箱の写真を撮り、大半が1円玉、5円玉であること、そこに野次馬がそれぞれ50倍、100倍の賽銭を入れたことは、あるいは仁義をわきまえぬ悪いことだったのかも。
 金額で信仰をウンヌンすることはよくない。そうでした。
 腰を手術した市内の大学病院で、レントゲンを撮る日になっていた。車に乗せてもらい、何とか出かけ、親切な女性技師に撫でさすってもらい、レントゲン撮影は終わった。
 ギックリ腰がレントゲンに写るはずはありませんね、と言いかけたがやめた。送り大師で歩きすぎたんですよ、とも言いかけたがやめた。医師は腰に異常はないと言い、痛み止めも処方し、身体を動かすことなどを諭す。降りだした雨の中を戻った。
 写真は背負われてきた厨子のお大師さま。 

前の記事

重の内暖にして柏餅