月下美人追いかけて孔雀の君!
それは白の月下美人の訪問だった。原稿を書きあぐねた夜のしじまの中に。
あくる日、赤い月下美人、それも昼日中に姿を見せた。紅白、いずれの月下美人がお好きかというように。おふた方とも好き、大好きです。その鮮明さに眼を見張った。
わずか一日の生命とかいう。それはウソである。いつでも同じ姿で出てくる。そして、その妖艶さで我をいざなうのである。いずこへか、それは知らず。この今もささやきかけるがごとく、悠然と立っている。立てば芍薬ではなく、立てば月下美人が本当だろう。
それを追いかけるように飛んできたのが孔雀、クジャクサボテン(写真)である。この君もキリッとしていて寸分の欠点もない華麗さ。さらに登場してきたのが遅咲きというサツキの一群。早咲きはすでに植え替え、剪定も済んだという。サツキは強健なものだという。
エビネも来た、バラも顔を出した。そして遅咲きサツキで梅雨入リ。これで、われらのMLは静まるだろうと思っていたら、佐原のあやめ祭りののどかな風景が現れた。娘船頭さんの操る舟があやめの花々の右端を過ぎてゆく。
紅白の月下美人も消えてはいない。私は夢を見ているのだろうか。疑心暗鬼!