踊らにゃそんそん

 踊らにゃそんそん! と思っているわけではない。でも、踊ってしまうのである。
 月が雲にかくれていた。それがいつの間にやら晴れ渡った。南部公園に18町会のテントが張りめぐらされ、太鼓が響き、鉦が叩かれ、音量いっぱいの「柏おどり」が流される。なんとか覚えたのは、この大月みやこうたう一曲だけ。あとは習ったけれど、不確かである。老人クラブの先輩のあとにくっついて踊る。
 月も出て、電灯がはりめぐらされているが、夜は暗い。観客はいるけれど、当方まで目は届かない。恥も外聞もないのである。そこに踊らにゃそんそん、となる。いささか短絡か。

 (帰り道、これが盆踊りであるか、と考える。主催者の柏南部地域ふるさと協議会では「盆踊り」というけれど、この喧騒には先祖の御霊への思いはゼロである。「盆踊り」ではなく、「夏祭り」だけでいいのではないか。)

 昼の芸能大会を手始めに、柏南部地域の夏が始まった。17日には、小学生の金管バンド、子どもたちのおみこしパレード、輪踊り、そして再び夕方からの盆踊り。これから8月27日まで、各町会の盆踊りが行われる。(やはり盆踊りか)