毎日まごついています
毎日、まごついた生活を送っている。読もうと思っている本が見つからない。探し回る、この猛暑の中をまごまごしている。まごついているという時間の空費は、たぶんどこにも記録されることはない。
国立歴史民俗博物館の「歴博131号」に、「まごつき」という言い方が、信州の農家の昭和4年の日誌「農家経済簿」に出てくることを教えてくれる(安室知氏)。
田を耕起する、田植えをする、と言う大作業に付随する雑多な仕事、その無報酬な労働を指すようである。周縁的労働を「まごつき」と記載している。
私など、この周縁的労働に、毎日怒り狂っていることが多い。だらしがないから読書に不必要な周縁的労働に落ち込むわけだが、[まごつく]と言う動詞に[まごつき]と言う名詞があることに新鮮な気がした。
きのうもまごつき、きょうもまごつき、ということになる。
市原の旧家の、明治が大正になった年の大福帳に書かれた日記を預かっている。この解読にまごついている。まごつきなどとは出てこないけれど。
郵政法案、参院否決。衆院解散。