樹木90種に名札

土南部小でボランティア活動


 ニガキという木がある。表皮が苦く、苦味健胃薬などを作るという。材は器具、車など作るのに用いた。にがき科ニガキ属、ちゃんとした和名である。もう少し優雅な名前を付けられなかったかと思うのは、俗人の勝手であり、また、例えばタイザンボクのように枝の端に大きな白い花を咲かせ、強い香りを放つ木に、ニガキ自身が嫉妬心みたいなものを抱かなかったかと忖度するのは民話の世界か。柏市立土南部小の構内樹木の名札付けを手伝いながら考えた。

 土南部小(野口和子校長)では5月に、地域住民と学校が協力し、環境整備支援と教育活動支援をはかるため、GTSVを募集した。その結果、100人以上が委嘱状と名札を受け取った。南逆井の疋田久雄さんもGTSVのひとりとなった。疋田さんは、知る人ぞ知る「野草爺」のニックネームで樹木のホームページを立ち上げており、近くの南部公園や町会内の全樹木を同定している。南部小の樹木は、93種500本であることを突き止め、全体の詳細な分布図を作りあげた。南部公園は67種だそうで、土南部小の樹種がダントツに多いことが分かる。

 左奥に小高い、数100坪はありそうな自然林みたいな「なかよしジャングル」がある。武蔵野の面影ともいえる雰囲気があり、これが樹種の多い同校の特徴の一つである。ここに20数種がのびのびと育っている。

 秋の新学期が始まる前に、名札付けをした。上の写真右が疋田さん、左は教頭の萠抜(はえぬき)先生、教務主任の西田先生も参加された。名札は工務店の寄付だという。

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