緊張型頭痛なのだ!

 頭の後頭部が痛い。ときどき痛い。不愉快である。原稿が書きあがらず、ひねもすパソコンとにらめっこをしている。そのためだろう。でも万一ということもある。
 台風14号の余波で、強風の吹き荒れる午後、いきなり豪雨が来た。その中を濡れながら神経科内科に行く。きっとCTスキャンを撮るだろう。その通りになった。やがて、20枚ほどのフイルムと面会する。
 先生が、幾つも並んだ判の一つを取り出し、水戸黄門の印籠よろしく突き出す。「緊張型頭痛」というハンコである。患者は平伏する。薬はなし。これで三度目だから、先生は余裕である。患者も少し余裕を取り戻すがシャクゼンとはしない。
 ふつうの内科に行ったら薬を処方してくれるのだろうか。まあいいとするか。帰りに有名なケーキ店(レストラン)に寄り、コーヒーとモンブランを注文した。モンブランは「本物」のようだったが、コーヒーのまずさに辟易した。
 風は吹き止まなかったが、雲が切れて、その雲が薄赤く染まっていた。

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天女悲しや