歌集 手賀沼短歌

 「我孫子の文化を守る会」(会長・三谷和夫、会員140名)では、創立25周年を記念して、「歌集 手賀沼短歌」を発刊した。一般募集で、県内外から200名、550首が寄せられたという。「21世紀初頭の手賀沼への貴重な証言」と、あとがきにある。

   わが咄嗟に母を呼びしは我孫子の地グラマン急降下の南瓜畑に
 必死の思い出を持つ人もいる。しかし、平和の余韻に満ちている。
   老い吾も小舟に乗りて手賀沼に蓮の花咲く水をめぐりぬ
   道の駅とふに手賀沼眺めつつケーキ食みをり旅人めきて
 200首ほどが、手賀沼へ舟乗りに誘ってくれる。
 さらに、歌集には手賀沼ゆかりの文化人の歌48首が掲載されていて、手賀沼文化の奥行きの深さを思わせる。

 同会は、昭和55年に「志賀直哉邸跡保存運動」を母体として、我孫子の自然と文化遺産を守り、新しい文化の発展に寄与しようという市民グループ。すでに、「手賀沼百人一首」や「句集 手賀沼」を刊行している。
 文化講演会、史跡・文学散歩、放談くらぶなどの定例行事がある。

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