とにかく読めない書道展
かな文字書道の先生の書作展につきあい、かなり文字のデフォルメになれたつもりでも、一向に読めない。それでは、行って見て来なさいと、入場券までもらって行ったのが朝日新聞主催の「現代書道二十人展」(上野松坂屋)である。
もう50回目の記念展らしい。ここには小さいながら読み方がつけられているから、それを読みながら現物に目を移せば納得がいく。しかし、それを続けるのは並大抵の苦労ではない。観客が多く、一人でがんばるわけにもいかず、腰をおろすところもない。
入場券をくれた先生に報告しなければならないから、見落とすわけにもいかない。なんとなく読めそうな作品に出会うとほっとする。文字にかわりはないのに、これほど多彩な文字になるのは、これが芸術だからだろう。
カタログを買って検討することにした。帰ってからデジカメで撮影した。種村山童氏の草野心平「長安で買った…」という詩。書体の美しさを勉強した。