モナリザは高脂血症?

モナ・リザの左の目頭には黄色いしこりがある。米粒よりやや大きな腫瘤だという。「芸術新潮」(1999年9月号)で、医師で作家の篠田達明氏が「画面の中のモナ・リザは生活習慣病である高脂血症を患っていた可能性が十分ある」としている。
 レオナルド・ダ・ヴィンチは科学者の目で、すべてを見逃さずに描いたようである。
 コレストロールの多い食物を長年摂り続けると、アキレス腱が太くなり、皮膚にもコレストロ-ルがこびりつき、黄色いしこりが肌の各所で盛り上がり、肘やまぶたがその好発部位だ、と篠田氏は言う。
 貴族のジョコンダ夫人のリザさん(モナは敬称)は、相当な食いしん坊で、イタリア料理を飽食していた、と言われている。

高脂血症を予防する料理つくり実習

 



作った料理は三品、(1)じゃがいもと豚肉のホイル焼き(2)切干大根と玉ねぎのミルクスープ(3)小松菜のおろし和え。ごはん100グラム。
アルミホイルにキャベツを敷き、2、3ミリの厚さに半月切りのじゃがいもと下味をつけた豚肉を重ね、200度のオーブンで焼いた(1)がメイン、これがよい味である。100グラムのごはんは少ない。でも、じゃがいもがあり、これで十分らしい。

調味料は計量。よい味の豚肉ホイル焼

 コレストロールや中性脂肪などの脂質が、血液の中で非常に高くなった状態を高脂血症という。コレストロールが多いと、血管がつまり、動脈硬化の原因となり、中性脂肪が増加すると善玉コレストロールが減少することになる、これを食事面から予防しようと言うわけである。
 人によってかなりな違いがあるが、高脂血症をあなどらないこと、と言う保健婦の説明があり、栄養士からは調理手順などを教えられ、50歳代の奥さんが多い21名(男性1人)が実習開始。すべての材料は準備されていて、1つの調理台に健康づくり推進員を交えて5人、にぎやかに、忙しく、手際よく、1時間ほどで出来上がる。
 実習で一番大切なのは計量のようである。1グラム、5グラム、15グラムの計量スプーンですべての調味料を確実にはかる、水や牛乳はカップを使う。適当にと言うことがない。家庭で欠落しているのは、この計量ということか。
 栄養士も、食生活推進員も声をかけながら自らも調理を続ける。温かい調理室全体がデッカイ家庭のように思えた。血液検査でコレストロールを調べよう。