白地に茶色の日の丸弁当


  子どもたちに日の丸弁当を持たせ、飢餓の時代を教え、平和の大切さを話し合おうという会があった。「子どもまつり」の一環である。みんな白地に赤い日の丸弁当を食べた。講師の一人は長崎原爆のおばあちゃんである。
 別に見事な紫蘇漬けの梅干を持ってきて配った。まさに白地に赤い。ところがわが家の梅干は紫蘇を使わない。女房の実家の慣わしなのだろう。だから、わが日の丸弁当は赤ならぬ茶色である。
 当日、赤い梅干を二つ貰って女房に見せた。文句をいうわけではない。さまざまなものがあるから食文化である。わが家の南高梅は猛暑で干上がり(写真)、梅酢に戻したところである。茶色に変わりはない。講師のおばあちゃんは、自宅の梅の木からの採取だそうで、別に送ってきてくれた。しばし、赤の美しさで残暑を忘れさせてもらっている。