タイリクオオタナゴよ、あわれ
理髪店の水槽で泳いでいたタイリクオオタナゴがゼロになった、死んでしまったのである。写真は数十匹が泳ぐ平成18年の水槽である。
店主が平成18年の1月3日、霞ヶ浦南部の新利根川河口水門近くで、船宿の和舟を借り、百数十匹を釣り上げた。当時のスポーツ新聞の釣果欄をにぎわせた。そのうちの一部だったのだろう。
水槽に近づくと、タナゴ群はたちまち大混乱となって右往左往する。
タイリクオオタナゴは中国からの帰化種である。10センチもある。日本の在来種、ミヤコタナゴは3-4センチ、天然記念物、絶滅危惧種。このタイリク種の大きさには驚く。これが水槽に飼われ、ことし平成20年の正月には、みんな消えたのである。
哀れと言うより他はない。あとには金魚が数匹泳いでいる。