[⑦]出雲 清楚な出雲大社
300メートルと言う玉砂利の参道を歩く。本殿の屋根の葺き替えなどで仮殿遷座が行われ、平成25年に本殿遷座が行われる。これを機会に60年に一度の本殿拝観が8月まで行われた。大にぎわいであったらしい。
初めて見る大社は清楚である。きっちりとしてスキがない。浮かぶ雲さえ静かにぬかずいている。目の前には拝殿、ここに仮遷座されているという。オオクニヌシノミコト。因幡の白兎を助けた仁の神。
スサノオノミコトが八雲立つ須賀の宮に落着かれ、正妻イナダヒメのほかに次々に精力を発揮して、7番目?の女性に産ませたのがオオクニヌシだった。「その神、合わせて五つの名あり」。
兄弟の八十神にいじめられ、スサノオノミコトの娘スセリヒメに助けられ、やがて「底つ石根に宮柱ふとしり…」とスサノオノミコトに肩をたたかれる。壮大な宮殿を作れ、と言われるのだった。記憶に残る古事記の文章。神話と現実が浮遊する。
団体さんが来る、二人連れが通る。みんなデジカメやケータイをかざす。仮殿のオオクニヌシノミコト、いかにおわすらん。