新規店の出現、既存店の思い

 ロータリーを囲む商店街の一つのパチンコ館が消え、三分割してケーキ、そば、スーパーが誕生した。駅ビルの一部分だった。目の前には、長い間商売を続けてきたケーキ屋もある、そば屋もある、スーパーもある。困ったことになったと、既存店は思っているのか。やはり地の利が勝つ、つまり新規店が有利なのだろう。
 俺の「地の利」はどうだったか、ロータリーのど真ん中で考える。潰されることはなかったが、いやなやつはいた。いやでいやでどうしようもなかった、ということがなかったのは、若かったからだろう。それに、いやなやつのことを考えて、可愛そうに、気の毒に、と思うことが出来たためかとも思う。
 既存店が、新規店を可愛そうに、気の毒と思うことはありえないだろう。
 どうするか、どうなるか、ただ眺めている。