私は、おじいちゃんではなかった

   赤ん坊の育て方をめぐり、おじいちゃん・おばあちゃんが非難されているという。赤ん坊はカゼをひかないよう厚着にしろ、母乳よりもミルクの方がよい、というのがおじいちゃん・おばあちゃんの主張だという。赤ん坊の親は、薄着・母乳を主張する。
 このブログを書いている私は、えっと驚く。薄着・母乳が当然ではないかと。
 これを取り上げた新聞記事は、おじいちゃん・おばあちゃんは住んでいる市町村が主催する子育て講習会に行け、と唱導する。厚着・ミルクを主張するのは、どうやら団塊世代らしい。団塊人はそう教わってきたらしい。
 そこで再び驚く。私はおじいちゃんではなかった。団塊おじいちゃんの、その上のおじいちゃんであった。薄着・母乳派なのであった。そして眺める赤ん坊は曾孫なのであった。口出しをする必要はない。黙って眺めていればいい。
 そういう時期にさしかかったことを納得する。母乳を飲んだ曾孫が笑っている、笑ってくれている。

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