籠原でカゴを乗り換えた
人生は、とにかくあっという間に過ぎ去って行く。百代の過客なんていう言葉を思い浮かべる。その過客の一人に絲山秋子という小説家がいる。小説に、その舞台の土地のことが詳細に出てくる。
かなり前の「ラジ&ビース」には群馬の高崎が舞台で、前橋との比較が出てきた。今連載の「末裔」では鎌倉の「ご案内」のような趣。そこにちょっと、高崎線の「籠原」が出る。あそこでは車両を切り離すことがある。
「まさに原っぱの真ん中でカゴを乗り換える、そんなイメージだった」と書く。
きのう、鳩山さんが小沢さんを道連れに退任した。
籠原で、カゴを乗り換えさせられたのは国民か。そんな気もした。小説は連想を生む。かなり飛躍もするけれど、それが小説を読む楽しみか。