天国の入り口を見てきた

  セレモハートグループという葬儀社のセレモ柏ホールがリニューアル(つまり新装した)したという記念大感謝祭が行われ、女房と見学してきた。
 つまりは天国(たぶん)の最初の入り口を特別拝観させてくれると言うことである。小ホール、中ホール、大ホールと見学するのだが、60万円、80万円、100万円のフラワー祭壇が並ぶ。これより安い40万円コースもある。
 60万円コースは一般価額は120万円だと言う。これでOKと言うわけにはいかないことは常識だと、思いながら説明を聞いている。
 この祭壇に写真と戒名(たぶん)が飾られるのは、見学者の私たちなのだ。俺はこれで行こう、と思ったところで実行者?の意見を聞かなくてはならないは。見ると、見学者の大半は高齢者ばかりのようである。これにしよう、あれにしよう、と決められるのか。
 せいぜい立派なお棺をなで、骨壷を触り、己の行く手をちょっと思うだけである。
 とにかくリニューアルされた部屋やホールは結構である。明るく広い。大ホールを使った宴会場?で、ご馳走になりながら、考えるのは、やはりわが身の行く末である。あのお棺に入って、あのフラワー祭壇に寝かされて、金を払うのは私自身(たぶん)なのだ。
 なにか葬儀社の演出に抜けているものがあるような気がしてきた。

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