わが家のおひなさま
野田市の郷土博物館では、「わが家のおひなさま」という企画展を3月21日まで開いている。各地で大規模なおひなさま集合が話題になっているけれど、ここでは市民の保存している「わが家のおひなさま」ばかりで、提供者のコメントがついている。
野田といえば、醤油の野田であり、裕福で古式のなおひなさまに逢えるかと思ったが、そうでもなかった。やあ、こんにちわと思うような内裏様の集合だった。
コメントがうれしかった。展示できる幸せを、お内裏様ともどもに喜んでいるのである。この内裏様にはこんなコメント。35年前に両親が祝ってくれたおひなさま。男ばかりの孫の中で、初めての女の子が産まれ、七段のおひなさまを贈ってくれたもの。
別のコメント。76年前に母の実家から貰った。ちょうど戦争と重なって、幼少時に雛祭りをすることはなかった。それがやっと日の目を見ました。
別のコメント。35年前に私が作った木目込みのおひなさま。息子二人のわが家なので、幼稚園のお友だちを呼んで飾った。そのうち孫も出来、おひなさまはいいもんだ絵と思った。
おひなさま市民展のようで、楽しい、うれしい企画展だ。