みどりは濃いが森は荒れている


市民の参加で景観探検隊を作り、その人たちが平成6年から4年間にわたって、市内のすばらしい景観を探ってきた。音頭とりは市の都市計画課。

南逆井から「発掘された景観」とはどこだろうか

南逆井地区から選ばれたのは「南部近隣センター通り」だけである。歩いて行ける範囲には「南増尾子供の広場」がある。

この景観探検は4年間で114か所が発掘、最終的には28に厳選、「景観だより・かしわのまち再発見」として公表されている。

当初の114から近辺のものを紹介すると、「観音寺の紅葉・ムクロジ」「弁天様」、さらに「浅間神社の東」がある。浅間神社の裏山のこと、上の写真がそれで、路傍の野仏には懐かしさがある。


浅間神社の右手の坂を上り、新聞販売店を通って左折すると、観音寺の墓地があり、さらに森を抜けると、また墓地が広がっている。昔ながらの井戸からは水がほとばしり出る。ビニールハウスが難だが、のんびりした気分にはなれそうで、お奨め散歩コース。

28選の1つの「南部近隣センター通り」(写真右)を「緑のトンネル・心和む空間」とほめあげているけれど、南部公園はともかく、ここの森や林はツタが木々を這いのぼり、瀕死の雑木林だ。木や葉など収奪することで保存されてきた雑木林なのに、手入れをすることもなく、地主は放置したままで、荒れ放題である。

緑の景観は地域の財産、と指導の先生はいうが、見た目だけ美しい景観では情けない。森を見て木を見ず、ということになる。

景観=①けしき、また、その美しさ
②自然と人事とが入りまじっている現実のさま(新潮国語辞典)
見るだけの価値を持った、特色の有る景色(新明解国語辞典)