汚染沼に満つヨシキリの鳴き声
観音寺と浅間神社の間を東に抜ける川は、生活雑排水ばかり。米のとき汁のような色となって流れている。
この川は藤心で合流、大津川となって手賀沼に注ぐ。
その河口は、やっぱり米のとき汁色をしているのだろうか。たまたま5月中旬、小中学生と家族の釣り大会(中央公民館主催)があった。あいにくの雨の中を決行。見そびれたので、晴れ上がった同日の午後、北柏から1時間近くをかけて会場だったヒドリ橋・大津川橋まで、にぎやかにオオヨシキリの鳴き声を聞きながら歩き、家族連れが三々五々釣り糸を垂れているのを眺めてきた。河口は広く、雨を含んだ水色は定かではない。釣り大会には29組が参加、コイ、フナを釣り上げ、検量して放流したという。やっぱりそうか、雑排水の川である。
手賀沼に流入する川は5つ、この大津川と北柏駅近くから流れ込む大堀川だけで57パーセントの流入量となる。ともに水源のない川だから、手賀沼もワースト1になるはずである。だが、それはそれ。大津川の河口の戸張は、江戸へ物資を運ぶ戸張河岸が繁盛し、大堀川の河口では呼塚河岸が成田詣での客を集めてにぎわった歴史がある。
写真は、大堀川・北柏橋近くの田んぼに移転された呼塚河岸の常夜灯、スラリと4メートル余。隣も移転組の呼塚大師堂。寄り添って「亡びしものはなつかしきかな」の感傷を呼ぶ。