水源の不動様も水道にひと役
前に水源の不動様(新逆井)のことを紹介し、埋められて水は流れ出ることはなくなったと書いたが、そこには深さ190メートルの井戸が掘られており、水道水の水源の1つになっている。それを知るや知らずや不動様の祠が荒れ果てているのは気の毒である。
その近くの南増尾に柏市の水道施設である第4水源地(写真)がある。ここから送り出された水が南部1帯に供給されており、不動様の恩恵に今もあやかっているということになる。しかし、江戸川の表流水も加えられており、市全体では表流水60、地下水40の割合で、昭和50年代の地下水100%は完全に昔話になっている。
柏市には第6水源地まである。第2水源地は廃止されているから実際は5か所で地下水を汲み上げていることになる。南増尾の第4水源地には井戸が9本掘られており、すべて30ミリ管で深さは180メートル以上である。松葉町の第5水源地では300メートルを超す深いものもある。
汲み上げた地下水は浄水されて送られてくる表流水と混合され、水道管を通って家庭に給水される。各水源地は無人で、高田の第6水源地にある浄水センターで、すべてコンピューターによる管理が行われている。Y2K問題では、全部手動に切り替えたそうである。
江戸川の表流水は1県7市2町で設立された北千葉広域水道企業団によって松戸の北千葉取水場から取水される。それが流山市にある浄水場に送られ、各市町村に給水されている。
この給水を1番多く受けているのが柏市で、それに40%の地下水をまぜている。近隣市町村では、流山市77(地下水23)、我孫子市65(地下水35)、沼南町は地下水0で、まだ柏市は恵まれている方か。しかし、取水は制限されているから表流水が多くなるのは時間の問題のようである。ニッカウイスキー200メートルを越す井戸が3本あるが、このため近隣では井戸が枯れたという。最近市内に1200メートル掘った温泉が営業を始めた。42度あり、これは取水制限には触れないという。