2006年4月15日 / 最終更新日時 : 2023年4月23日 kinya 小説 うなぎのミステリー 水槽の中を泳いでいるのは金魚と当家の主人が釣って来たタナゴ。この水槽には、もう一匹うなぎが隠れている。姿は見えないが、たぶん夜な夜な現れて、金魚の尾びれなどを食いちぎる。 3年ほど前、海釣りで主人が10数センチのうな […]
2005年12月23日 / 最終更新日時 : 2023年4月22日 kinya 小説 オシッコの仕方 同人雑誌の原稿で、柏・流山・野田市内に散在する利根運河大師のお遍路さんの話を書いた。春と秋に八十八の札所を五つに分けた1コースを歩く。順調なら2.5年で一回りする。いま2回目が始まっている。 地元の護持会の人が中心だ […]
2005年9月16日 / 最終更新日時 : 2023年4月20日 kinya 小説 崩壊の種を秘めた夏の終り 「この美しい日は、みずからの中に崩壊の種を秘めていた。もう、夏も終わりだった。太陽は雲ひとつない青空で燃えている。アスターとダリアは透明な光の中でこゆるぎもしない。」 スイスのジュネーブ湖畔のホテルでの夏の終わりの描 […]
2005年7月9日 / 最終更新日時 : 2023年4月20日 kinya 小説 87分署のキャレラは泣いたか エド・マクベインが亡くなった。87分署には弔旗が上がり、キャレラもマイヤーもどうしているのだろうか。 エヴァン・ハンターの「逢う時はいつも他人」というシリアス・ノヴェルなどを読んでいた。それがエド・マクベインの別名の […]
2005年5月24日 / 最終更新日時 : 2023年4月19日 kinya 小説 七輪(しちりん)は七厘である もうとっくに一般家庭から消えてしまった七輪の由来?が、野坂昭如『死刑長寿』の中の一編「子供は火事の子」に出てくる。 孫が、三つ年下の妹のバースディケーキの蝋燭の火を、素手で掴みやけどをする。「虫でもつかむつもりで」と […]
2005年5月2日 / 最終更新日時 : 2023年4月16日 kinya 小説 芥川龍之介の「偸盗」を読む エビネについて歳時記を見たら、化偸草と出てくる。なんの解説もない、この草名から、龍之介の最長編「偸盗」を思い出し、春宵一刻値千金を読書した。 角田光代らの若い世代の小説ばかりになじんでいると、龍之介もいた、漱石もいた […]